#月刊あそんでね

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「たかしくんすごろく デザイナーズノート」vol.2【2019年1月号】

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月刊あそんでねの創刊号で発表したばかりの、『たかしくんすごろく』のデザイナーズノート、そのvol.2です。

デザイナーズノートっていうのは、ゲーム制作のウラ話みたいなもの。

今回もまことが、なんとなくの時系列のうろ覚えでお送りします!

 

vol.1はこちら▼

「たかしくんすごろく デザイナーズノート」vol.1【2019年1月号】 - #月刊あそんでね

 

【テストプレイ編:目次】

 

【テストプレイまでの道のり】

企画初日でだいたいのルールを書き上げちゃったところまでが、前回のお話でした。

日付を見るとなんと10月5日!

しかしそこから、実際にテストプレイを行って最終調整を行うまでが長かった。

日付を見るとなんと12月20日

じゃあその間、何をやってたかっていうと、まあいろいろあったんですよ。

ゲームマーケットとか。基本的にブログの企画はなかよしさんが運営編集をしてるんで、なかよしさんが忙しいときはしょうがないね。あの人、半年ごとのイベントで新作ゲーム発表してるもんね、えらいね。

 

【「月刊あそんでね」と「たかしくん」の誕生】

でも私たちだって、12月まで何もやっていなかったかっていうと、そうでもない。

私となかよしさんはスマホのチャット(hangoutというグーグルのやつ)で日々雑談を交わしているので、ときどき話題に出しては、すこしずつ進捗してました。

ゲームのルールもそうだし、あの企画に名前つけようよ!とかね。

最初は「#たのしいね」というすでにあるブログのなかでやろうか、とか、「#つくってたのしいね」にしようとか言ってたんですけど、ぽろっと出てきた「あそんでね」というフレーズが気に入って、もうこれ以上のやつは出ないね、という無言の同意で採用しました。あとは毎月発表だから「月刊」をつけよう!で完成。

旧ブログには#つけておいたら、ツイートするときとか何かと便利なんでこちらも「#月刊あそんでね」で行くことにする。でもまあ正式には?と聞かれたら「月刊あそんでね」かな。

いい名前だと思ってるし気に入っています。

ログをさかのぼってようやく気がついたのですが、最初書いたルールでは「ただしくん」だったはずのすごろくの名前は、不定期に会議するうちに11月くらいに急に「たかしくん」になっていて、その変化に気が付かないまま正式タイトルとしてリリースに至りました。

不思議!

 

【そしてテストプレイの日が来た】

ついに、思いついたゲームを実際にあそんでみる日がやってきました。

リリーススケジュールを考えると正月すごろくを正月過ぎてから発表する訳にはいかないから、リリースのスケジュールを考えるとギリギリすぎたその日!

別に大したテストが必要な内容のゲームだとは思っていなかったんですけど、まあ最初だしね、やってもいないゲームをリリースするのも気が引けますもんね。

というわけで実際に遊んでみると、やっぱりいくつか気がつくことがありました。

 

【テストプレイによる変化①得点の調整】

これは遊ぶ前から知ってて、そんなに気にしてなかったんですけど。

トランプの数字1〜13をそのまま得点にしてしまうと、その差に幅がありすぎるのでは?という問題。

1回の行動で、1点と13点じゃずいぶん差が大きいから、場合によってはがっかりしちゃうよね。

こういう得点って、1だけで収まるなら1だけにすべきだし、得点に差を出したくても1〜3くらいで十分では?というのが私の考え。

なんだけど、まあトランプがご家庭では手に入りやすいからトランプ使うことにするし、毎回1点取るすごろくってこころが無になるからやっぱ得点差はあったほうがいいと思った。

得点差についてはその場の思いつきで10の位を無視してもらうことにして、0〜9までの幅に抑えました。0が登場したのは笑えるからです。

1~13の差より0から10の差のほうがマシだし、処理もそんなに難しくないし、何よりトランプの絵札に特に大きな意味がなくなったところも好みでした。

 

【テストプレイによる変化②少ない得点とその救済】

カードの10の位を無視するのは、得点上限を下げる方向での調整でしたが、少ない得点を上げる方法もあってもよいですよね。

そういうわけで、得点を底上げする方法として、「サイコロの目と一致する数字のカードを取れたら、もう1枚取れる」というルールを考えました。

つまり、1~6という本来低い得点のカードに、付加価値が生まれる可能性を用意したのです。

ちなみにこれはなかよしさんの案で、私はわざわざやるには複雑すぎるんじゃないかという気がしたんですけど。

やってみたら、そんなに頻発しなかったし、たまにできたときにはちゃんと嬉しい気がするので、アリにしました。

 

【テストプレイによる変化③盛大なバグ、見いつけた】

ゴールのジョーカー取得したあと、即ゲームが終わってしまうのはいろいろ不都合がありそうだったので、ゴールしていない人たちがもう1手番ずつやっていいことにしたんです。

そしたら、ゴールが消失するからそのあと進む人たちはどこに進むんや?ってなった。

じゃあゴールに1番近いカードをゴールにすればいいじゃん、と思ったのですが、何度か遊んでるうちに、「ゴールよりも前に進んでいるコマが出現する」という状況が現れたんです。

めちゃんこ笑いました。

まあ結局、サイコロは振るけど、必ずその最後のカードを引き取るという形に落ち着いた。

やってみるまで気が付かなかったのも間抜けな話なんですけれども、このバグ(ゲーム中に起こる、ゲームデザイン上で好ましくない状況)はなかなか盛大で、見つけられてとっても良かったです。

 

【実際に遊んでみて】

テストは2人でやってたんですけど、擬似4人のテストとかも何度か繰り返してみました。

思いついてなかった処理が想定以上に起こったので、やっぱりこんなシンプルなゲームといえど「テストプレイの重要性」は痛烈に感じましたね。

とはいえ、特にこの「月刊あそんでね」のシリーズでは、デザイナーが楽しむことを重視して作っていきたい。

だからあんまり細かい制限とかはかったるいし、子どもが遊ぶときだって想定はしてるけど、なんでもなるべくそのまま行きたい気分でした。

やってみて、やる前からの判断もあれでよかったなと思った点がたくさんありました。

前半と後半に分けて置くことにしたのはかなりいい判断だったし(物理的に)、余ったジョーカーをゴールにしたのも良かった。

とにかくこのゲームはよくできたゲームだと思いました。

ルールがすごいとかそういう意味ではなくて、理想通りに仕上がったゲームという意味で、よくできたゲームです。

このぐらい小さくシンプルなゲームだと、ちょっとした調整で味がグイグイ変わるのも大変良い。

遊びながら、とにかく笑ってましたね。

遊ぶことと作ることを同時にできるのはやはりたのしいです。

この日は6時間くらいかけて、他の月のゲームのテストもいろいろやったんですけど、それはまた来月号からのお楽しみです。

 

【1月号リリース!】

テストプレイでルールを調整したあとは、いよいよリリースです。

いちおうルールは書き直しましたが、あとはなかよしさんに丸投げしてました。

テストプレイ時にも写真はたくさん撮ったのですが、なんか放ってたらオリジナルのイラストとか用意し始めてびっくりしました。

イラストの出来がよかったので、ブログも別立てにして、ドメインも新しく取得することにしたみたいで、私は丸投げしてるので、どうぞどうぞと思って観ていました。

そして、テストプレイからわずか5日後の12月25日、ついに「あそんでね創刊号」が発表されたんです。

わー!

 

【創刊号とこれから】

告知からのサイト公開からのBOOTHでの販売まではもーテンポよく、あっというまでしたね。

なかよしさんが謎のクォリティで、オリジナルコマまで用意していて驚きました。

でもやはり、絵がついたことで俄然ゲームらしくなりました。

絵がついたおかげで、背景設定がうまく遊ぶ人に伝わるようになった気がします。

このことで遊びの意味もわかりやすくなるので、ルール理解の早さにもつながる革新的な進歩でしたね。

やはりシステムだけではゲームは成り立たなくて、グラフィックもデザインすることで完成していくんだなと思いました。

とはいえ、毎月このクォリティ出してくのは厳しいってなかよしさんも言ってましたので、ぜひたかしくんすごろくだけでもむさぼってください。

この先の展望としては、たかしくんグッズの展開や、イベントなどに合わせてたかしくんすごろくの商品版の制作なんかを目指していこうと思ってます。そしてもちろん、2月号のリリースもね!!

あとは、毎月毎月ゲームを発表する企画ですから、まとまった頃に本を作れたらいいなと思ってます。同人誌作ったことないので作ってみたい。

「月刊あそんでね」で取り上げていくのは、もちろん私たちが作っててたのしいゲームですけど、遊んでつまらないようには作ってないし、オリジナルコマとかクォリティあるし、なんならルールブックとか普通に読みやすいと思ってます。

これからみなさんにもどんどんおすすめしていきたい。

そしてこんな感じで、毎月デザイナーズノートも残していこうかなと思ってますから、ドンドン楽しみが増えますよ。

一緒についてきてくださったら、もっと面白くなりますからね!

感想もお待ちしてます!!

 

「たかしくんすごろく」遊んでね▼

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「たかしくんすごろく デザイナーズノート」vol2
書いた人:まこと 編集:なかよし